Demantoid Garnet
デマントイドガーネット

目もくらむような緑色の輝きを放つガーネット、それがデマントイド・ガーネットです。
オランダ語で「ダイヤモンドのような」という意味の「デマントイド」の名の通り、
虹色のきらめきをまとった強い輝きが特徴です。そのきらめきは暗闇でも損なわれません。
デマントイド・ガーネットはロシアのたどってきた歴史と切っても切り離せない関係にあります。
始まりは1858年、ロシアのウラル山脈での発見でした。
その美しさは瞬く間にロシア帝国の皇族を魅了し、
他国では真似することのできない美しさを持つジュエリーとして大変好まれました。
しかし1917年、ロシア革命をきっかけに採掘が禁止され、鉱山についての情報すら失われてしまいます。
以降70年以上ものあいだ、デマントイド・ガーネットは幻の宝石と呼ばれていました。
採掘が再開したのはソ連崩壊の1991年以降、ウラル鉱山が再び発見されてからのことです。
市場で見られるようになったのはごく最近で、今でも最高級のデマントイドはウラル地方でしか産出しません。
「ホーステール・インクルージョン」
デマントイドには多くの場合「ホーステール・インクルージョン」という馬の尻尾のようなふわりと長い線が入っています。
通常インクルージョンは宝石の美しさを損なってしまうと言われていますが、デマントイドは輝きが強いため美しさを邪魔しません。
このインクルージョンは馬を幸運の象徴とするヨーロッパ貴族の間で大変に尊ばれました。
鉱物名 | ガーネット |
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モース硬度 | 7 |
主な産地 | ロシア(ウラル地方)、マダガスカル、イラン |
誕生石 | 1月 |